【 Master’s Story vol.5 】shadowの反発

2017.9
なぜこの時、わたしの究極のshadowとして映るあの者に会いにゆくことになったのか…
そんなことを考えても意味がない。



2015年に出会った人物に事前に告げられたあの事も
2016年に出会った人物が事前に語ってきたあの予告も



すべてはマスターであるわたしが予め設定した人物像を通し
‘ わたし ‘ がわたしに切り変わってゆくときの注意事項を
時間軸に沿って伝えていただけなのだから。



でも2017年9月のこの時はまだ
そんなことを認識できるまでの意識体変換にはいたっていなかった。



わたしの究極のshadowとして映るあの者は
この時ほんとうは ‘ わたし ‘ に何を伝えていたのか。



答えが出るのは2019年。



あの者は1年半から2年でわたしが目醒める、あなたは外宇宙の意識であり人間ではないと告げる。



そして、わたしはあなたと一緒なのだ、成りきれ、と。







それから約1年後。
2018.11
もう一度会いにゆくことになった ‘ わたし ‘ の目の前に現れたあの者は
完全なるわたしの究極のshadowの役割を全うする人物像に切り変わっていた。



わたしの目の奥を確認し、あの者は言う。



まだ完全ではないが大分変わりましたね、一瞬誰なのか分からなかったね、でもまだだ、まだ変わるよ。



その眼ざしは、どこかで脅えるような、でも渾身の想いを伝えるような強い光線。



‘ あなたに座を交代するのだからしっかりと全うしてくださいよ ‘



そんな陰と陽の感覚を有した覚悟の目だった。



その事実はだいぶ後になってから解る。







そして別れ際、車で迎えに来たわたしのパートナーが現れると
わたしにだけ4歳の息子が眠っている車に戻るよう指示したあの者は
突然パートナーにに向かって言い放つ。



あ〜、王はやはりカッコイイなぁ。あの人とは今すぐ別れなさい。あの人はエネルギーが違いすぎる。あの人には人間の生活は無理だから子どもを育てるのもあなたがした方がいい。



パパに抱っこされていた2歳の娘は
この時、大人のような目つきでわたしの究極のshadowを静かに睨んでいたのだった。










2007.10
いまだに、いわゆるブラック企業と呼ばれるようなダイヤのジュエリーを売るビジネスをしている彼。



わたしたちは販売者と顧客の垣根を飛び超え
時間が合えば一緒に過ごすような仲になっていた。



別にこれと言ってやましい事など何もなかったのだが
親密な関係になってから、なぜかストーカーかのように彼の上司に見張られている。



心配ごとと言えば
彼がものすごい勢いで痩せていっていることだった。



その様子はあとから思い返せばほんとうに異常だったのだが
その原因もやはりだいぶあとになってから解るのだった。



彼のマンションの玄関ドアまで来ては、わたしたちの行動をこっそり見張り
気付かれそうになればエレベーターに飛び乗り逃走する上司。



さらに ‘ わたし ‘ の携帯電話は1週間おきに鳴った。



そして彼の上司は毎回こう口にする。
なんで彼なんですか?あなただったらもっと良い人が見つかるでしょう?



ある時はこんなことも。
わたしたちのこと訴えたりしないですよね?



大の男がなぜひとりの小娘にそんなに怯えているのか心底ハテナな日々を過ごす。



そして彼の会社に来るよう彼の上司から呼び出されることになる。



なぜそんなにも別れさせることに執着するのか全く検討がつかない ‘ わたし ‘ だったが
デパ地下の上質なクッキー缶を手土産にし、呼び出しに応じたのだった。



彼が勤める会社のビルに到着し
エスカレーターに乗りながら色々原因を考えてみる。
でもやはり、何か不都合なことしたのだろうか?とハテナで終了。



そして席で待つよう個室に通され上司が現れるのを待った。






数分後。



はじめまして。







どこから現れたのか突然現れた上司を見あげた ‘ わたし ‘ は絶句する。







上司のその顔は
彼と瓜二つだった。